『桃太郎噺』が昔噺として成立したのは、およそ室町時代末期のことである。今の内容は当時のと違いがあり、様々な人に伝承され、変容された結果である。桃太郎の原型は実在した歴史人物であり、岡山市にある吉備津神社では今に至っても歴史上にいる「桃太郎」が存在した証拠を保有している。
吉備津神社は、吉備津地区を治めたとされる吉備津彦命を祀るために建設されたという。吉備津神社縁起物語によると、吉備津彦命が、犬飼部の犬飼健命、猿飼部の楽々森彦命、鳥飼部の留玉臣命という三人の家来と共に、鬼ノ城に住む「鬼」である温羅を倒したとされているが、この家来たちを桃太郎の逸話に置き換えると「犬飼健=犬」「楽々森彦=猿」「留玉臣= 雉」となるとする説がある。
室町時代以来の様々な桃太郎のバリエーションを整理すれば、変容したところは主に二つに集中していることが分かってくる。
日本民间童话的文化性解读(4):http://www.chuibin.com/riyu/lunwen_205883.html