2 単一動詞「こむ」について
複合動詞「V+こむ」の意用法を分析する前に、まず単純動詞「こむ」の意用法を研究する必要があると思う。現代語においては、単純動詞「こむ」が自動詞の働きしかないが、古語には他動詞としての意用法も見られる。そして、後項動詞「~こむ」は複合動詞の構成要素として、自動詞と他動詞の働きがある。自動詞として、「こんだ電車」などのように、人•物などがその場所いっぱいに集まて、混雑するということを表す。また、物事が細かく入り組むという意がある。他動詞として、具体的に次のように:
a こもらせる。入れて置く。つめる。おさめる。
例(1):弾丸を込める。
b 表面にあらわさないようにする。包みかくす。
例(2):塗りこめる
c 一つ所に集める。また、含ませる。
例(3):力をこめて手を握る